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理科ハウス館長 森裕美子がこてこての大阪弁で紹介する「おもろい科学よみもの」のページ。

理科ハウスでは、ライブラリーのコーナーで紹介しています。

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2017年 春のほん

地面と月面  いま何さい? (科学であそぼう14 )

貝塚爽平・白尾元理 著

岩波書店 1997年11月発行

                                                                                 

                                 

「地面」て「地球の面」ってゆう意味なん?

そしたら火星の面は「火面」になるん?

水星は「水面」になってしまうなあ。(ホントハスイセイノヒョウメンデス)

月面はクレーターばっかりででこぼこや。

地球はそんなことないなあ。


これが不思議やねん。

隕石が落ちてくるのはおんなじくらいやと思うのにおかしいやろ。

地球に落ちた隕石の跡はほとんど残ってへんやん。

理由はいろいろあるらしいねんけど、その話はまた別のときにするわ。


この本では地面とか月面とかをめちゃくちゃ観察してな、推理やってんねん。

何を推理してんのかってゆうたら、地面のでき方やな。

地面のずれとか、埋まってるものとかを調べたら、

ずっと昔はこうなってたはずや、ってわかってくるんや。

その調べ方をな、教えてくれてんねん。

地面はできてから何万年、何億年も時間がたってるんやで。

すごいやろ。

地面はできるのに時間かかんねん。

そやのに百年足らずしか生きられへん人間が謎解きしてしまうねん。

すごいやろ。


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2016年 冬のほん

ミイラになったブタ  ―自然界の生きたつながりー

スーザン・E・クインラン 著

ジェニファー・O・デューイ 絵

藤田千枝 訳

さ・え・ら書房 1998年4月発行

                                                                                 

                                 

生物多様性が大事とか、

自然界の生きもののつながりを知ろう、とかよう言われてるやん。

そやけど、「何やねんそれ」っちゅう感じとちゃう?

言葉で簡単に言われてもなあ。

「生きもののつながり」がなんぼややこしいもんかって、

この本が教えてくれるんや。

今から30年くらい前、

イギリスでアリオンシジミっていうきれいなチョウが絶滅してん。

このチョウはある種のアリがおらんと生きられへんねん。

なんでかいうたら、アリの巣の中で蛹になるからやねん。

けど、このチョウがおらんようになった理由っていうのが、アナウサギが減ってたからやってんて。

なんでやねん!


このつながりはめちゃおもしろいで。

知りたかったら本を読んでな。

それにしてもこの本に出てくるたくさんの科学者は、「なんでやねん?」を見つけるのがうますぎるやん。

なぞを解くのもすごいけどなあ。

自然の中の異変を見つけるちゅーのは、なかなかでけへんねんて。

よっぽど自然をいつも見てんと気がつかへんて。

ホンマ、自然はちょーややこしい!

(本には14編のお話が載っています)


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2016年 夏のほん

昆虫の体重測定 月刊たくさんのふしぎ

吉谷昭憲 文・絵

福音館書店 2016年4月発行

                                                                                 

                                         

春になったら小学校では身体測定するねん。

体重はかるん、いややなあ

と思てる人もおるかもわからんなあ。


昆虫も体重はかるんはいややー、と思たかどうかはわからんけど、はかられてしまいはった。

昆虫用の体重計なんかあらへんから、

使いはったのは電子天びん。

これは普通のはかりより使い方がむずかしいねんで。

ちょっと揺れただけでもあかんねん。

そやけど、めちゃ細かくはかれるんやで。

0.0001gやて。

すごすぎるなあ。


一番、重たかったんはカブトムシや。9.881g。

一番、軽かったんはヤブカで0.0014g。

風が吹いて来たら飛ばされてしまうやんか。


著者の吉谷さんはすごいぎょーさんの虫の体重をはかったんやて。

そしたらおもしいことがわかってん。

たいていの虫は幼虫のときのほうが成虫になったときより体重が重いねんて。

へぇー。子どものときにたくさん食べて、大人になったら飛ばなあかんから体重は軽いほうがええねんな。

調べてたらいろんなことがわかってほんまにおもしろい!


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2015年 冬のほん

せいめいのれきし 改訂版

バージニア・リー・バートン 文・絵   いしいももこ 訳   まなべまこと 監修

岩波書店 2015年7月発行

                                                                                 

                                         

改訂せなあかんくらい古なってしもた『せいめいのれきし』。

最初に出版されたんは1964年やから、もう50年以上たってんねんなあ。

その間に科学者たちが新しいことを次々に見つけたから、

本に書いてあることがまちごうてんでえ、みたいになってしもた。

科学の本は古うなってしもたら役にたたへんのかなあ。

ロングセラーはむずかしいっちゅうことやな。

みんなも本を読むときに、いつ頃書かれた本なんかってちょっと気をつけたほうがええで。


監修者のまなべさんはテレビにもちょこちょこ出てる

国立科学博物館の恐竜の先生や。

作者のバートンさんはもう死んでるから相談もでけへんし、

その人の文章を変えるっちゅうのは、すごい勇気のいるこっちゃ。

絵は変えられへんかったしな。

古い本やけどたくさんの人に読んでもらうためにそうしたんやろな。

まあ、話題になったことはまちがいないわ。


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2015年 夏のほん

ミジンコ 水の中の小さな生き物

         森文俊・文  武田正倫・監修  あかね書房 2014年3月発行 

                                                                                  

                                         

理科ハウスでタニシやらイモリやらを飼うてました。

水の中をのぞいてたら、すっげえちっちゃい白い虫がうごいててん。

なんやろな、ということになって顕微鏡でみてみたら、

なんと!

カイミジンコやんか!


カイミジンコはミジンコとはちょっと違う種類らしいねんけど、

いままでにみてたカイミジンコとは色も形もちゃうかったんでびっくりしたわ。

ちっちゃい生き物は顕微鏡でみるのがええわ。


ミジンコもおんなじや。

ミジンコは体が透き通ってるから中までまる見えやで。

おなかの中にいる卵もまる見え。

この前はウンコするとこも見えたわ。


ミジンコはほとんどがメスやねんて。

次から次に子どもを産むんやからどんどんふえるのはあたりまえやな。

遺伝子の数が人間より多いっちゅうのもびっくりやんか。

どんだけふくざつやねん。

とにかくミジンコは奥がふかい、したたかな生き物や。

世の中をささえてんのはミジンコかもしれんなあ。


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2015年 春のほん

クモと糸        

         池田博明・文  荒川暢・絵     月刊「たくさんのふしぎ  福音館書店 2015年3月発行 

                                                                                  

                                         

この本を書いた池田先生はクモ博士(はかせ)やで。

クモのことやったらなんでもよー知ってんねん。

理科ハウスでクモの話してくれたからまちがいないで。


クモの糸でできてるやつ、あれ、「クモの巣」ていうたらあかんねんで。

あれは「クモの網」やねん。

住んでるところとはちゃうねんなあ。

だれがまちがえてしもたんかなあ。

あれはエサをつかまえるための狩りの道具やねんて。


そやからクモかてめちゃめちゃ工夫してまっせ。

糸をはる場所もいろいろ、はり方もいろいろ、つかまえ方もいろいろや。

もし、クモを見つけたら名前知りたいやんな。

この本の中の18種類のクモのうち、私が知ってたんは、ジグモとナガコガネグモとジョロウグモくらいやった。

クモの名前をちゃんとまちがえへんようになるには修業がいるんやでと池田先生いうとったで。

クモの世界も奥がふこうてかなんなあ。


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2014年 冬のほん

生まれたよ!アリジゴク

         安田守/ 写真    小杉みのり/ 構成・文        岩崎書店 2013年9月発行                                                                                   

                                         

このシリーズの本は前にも紹介したんやけど、

またすごいのが出たから紹介しまっせ。


理科ハウスで今一番人気の展示は「アリジゴク釣り」なんやで。

えさもいらんし、糸をたらすだけでくいついてくれるんや。

タイミングよく糸をひっぱりあげられたらアリジゴクが釣れんねん。

アリジゴクはすり鉢状の砂の中で

ひたすらアリが来るのを待ってまんねん。

(たいくつやろなあ)


うまく釣れたらその姿にびっくりしまっせ。

このアリジゴクは実は「ウスバカゲロウ」の幼虫なんや。

理科ハウスのアリジゴクもさなぎになって、その後成虫になったことあるで。

生き物を飼ってると、ほんまにすごい場面に出会えてびっくりすることが多いねん。


ところがこの本は飼ってても見たことない場面がぎょーさんあって、すごすぎまっせ。

成虫がウンチする瞬間!こんなん絶対見られへんで。


それに卵!

これ、見つけられへんで。

写真撮る人の苦労の結晶がこの本の中でぴかっと光ってますわ!


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秋のほん 2014

宇宙人に会いたい!

                       平林久/著        学研教育出版 2014年7月発行                                                                                   

                                         

宇宙人からの手紙を最初に受け取るんは、電波望遠鏡をつこてる人やねん。

まだ、だーれも受け取ってへんねんで。

ほんまに宇宙人から手紙くるんか?

映画とかやったらうその宇宙人、ぎょーさんでてくるけど、

ほんまの宇宙人がおるかどうかもわからへん。

けど、この本に出てくる研究者は絶対おるって思てるみたいや。

そやから、地球からどこにおるかわからん宇宙人に手紙だしてんねんて。

返事が来たらええなあ。

けど宇宙はめちゃ広いからきっと何年も待たなあかんで。

気の長い話やなあ。

電波は目に見えへんけど、

宇宙からはいろんな電波がとんできてるねん。

水とかアミノ酸とかも電波だしてんねん。

そやから、電波を調べたら

「あそこに水あるやん」

「あそこにアミノ酸あるやん」ってわかるねんて。

おもろいな。

そのうち「あそこに宇宙人おるやん」になるんかな。

宇宙人に会いたかったら、電波天文学者になってや。


2012年6月3日に平林久さんをお呼びしてサイエンスカフェ「宇宙人に会いたい!」を行いました。


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夏のほん 2014

もしも宇宙でくらしたら

                       山本省三/著        WAVE出版 2013年6月発行                                                                                   

                                         

お父さんの仕事のせいで、

宇宙ステーションに引っ越した天野光くん。

宇宙では重力がないから、地球でのくらしかたと

ぜんぜんちがうねんて。

それをひとつひとつ説明してくれてんねん。

ねるとき、ごはんを食べるとき、学校へ行くとき、どうやってんのか。

その中でも一番大変そうなんは、ウンチとおしっこをするときや。

すいとりに失敗したら、部屋の中にウンチやおしっこがふわふわと

ういてしまうことになるねんで。

こりゃあ、えらいこっちゃ。

宇宙でくらすなんて、まだまだ先の話とおもうかもしれへんけど、

今も国際宇宙ステーションでは誰かがくらしてるし、

そんな遠い話やないことはよーわかる。

ほんまにくらしてる人がぎょーさんいるからこそ、

こんなに具体的に説明できるんやんか。

この本読んで、今から宇宙へ行った時の練習しといたほうがええかもしれへんで。


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冬のほん 2014

日本の科学の夜明け  岩波科学の本 

                              道家達将/著        岩波書店 1979年発行                                                                                   

                                         

「うたがわようあん(宇田川榕菴)」っていうのは

お菓子の名前ちゃうで。

人の名前や。

江戸時代の(らん)学者、西洋の学問を勉強した人やで。

この人が元素に「元素」っていう日本の名前つけたんや。

フランス人の化学者・ラボアジェが、オキシジェーヌと付けた

名前を「酸素(さんそ)」と訳したのもようあんやで。

ようするに今の日本の化学のもとを作った人やねん。

薬品なんかも手に入りにくい江戸時代に、

すごい人がおってんなあ。

おまけにボルタの電池の実験もやってるやん。

ほんで、今は化学というてる学問を「舎密(せいみ)」と訳して

(せい)()開宗(かいそう)】ちゅう、

めちゃすごい本を書いたんや。

どんなにすごいかを知りたかったらこの本読んでな。

ようあんはめっちゃええことゆうてるねん。

「実験のやり方については、まず簡単でやさしい術をえらんで、

くり返しやってみて、

手のほうがすっかり習熟し、

頭の方がよく理解できてから、

他の複雑で精密なやり方に進むがよい。」

これ、理科ハウスとおんなじやん!

注)この本は古いので手に入りにくいかもしれません。


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1月のほん 2013

すごい実験 

                           多田 将/著        イーストプレス 2011年8月発行                                                                                   

                                         

そうやねん!

こんなふうに書いてほしかったんやああああああ。

はじめて素粒子のことがちょっとだけわかった気がしたで。

物理の本やのに、なんでこんなにスラスラ読めたんやろ。

ほんまに、めっちゃわかりやすかったから紹介しときますわ。

日本のニュートリノ(素粒子)研究は世界一なんやて。

しかもダントツ!

この本読んだら、ニュートリノを研究するためやったら、

まあちょっとは税金使こうてもええかなあという気になったで。

科学者だけでお金使って楽しんでたらあかん。

私らにも楽しみをわけてくれへんかったら、税金使うの反対しまっせ。

まあ、興味のない人には、しゃーないと思うけど、

知りたいなあと思ってる人には

わかりやすーに教えてくれんと。

やっぱり理解者を増やしとかななあ。

まあ、研究もせなあかんし大変やろと思うけど、

これからもたくさんわかりやすい本を書いてもらいたいもんですわ。

あーほんま、おもしろかったで!


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9~12月のほん 2012年

カビのふしぎ 調べよう 

                          伊沢尚子/著        汐文社 2012年9月発行                                                                                   

                                         

「カビ」やで。

めっちゃ地味なテーマやな。

パンにカビがはえてたら、ゲゲッてなんねん。

カビを食べたら病気になったりするんか?

食べ物にはえたカビは「キモチワルーイ」とか言われて

きらわれてるなあ。

けど、カビはちゃんとした生きものやねんで。

しかもそのへんにいっぱいおるんやで。

なんもないとこからカビがはえたりせーへん。

カビの種類もいっぱいあるで。

パンにはえるカビはパンの栄養で生きてるから、

わたしらと似てんな。

植物の仲間よりわたしらに近いグループなんや。

カビはわたしらには見えにくいから、

わからんこともいっぱいあんねんやろな。

アオカビが作る薬のペニシリンみたいに、わたしらに役にたつカビもまだ見つかるかもしれへん。

この本はもう一冊『カビのふしぎ 実験しよう』もあるねん。

著者の伊沢さんは私の友達やから読んであげてな。

よろしゅーたのんまっせ。


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5~8月のほん 2012年

フタバスズキリュウ発掘物語 八〇〇〇万年の時を経て甦ったクビナガリュウ

                          長谷川善和/著        化学同人 2008年3月発行                                                                                   

                                         

ドラえもんに出てくる「ピー助」いうたらめっちゃ有名やん。

映画『のび太の恐竜』に出てくる首の長い恐竜や。

あれは福島県で発見されたフタバスズキリュウがヒントになってんねん。

フタバスズキリュウは恐竜とちゃうねんで。

海の中に住んでる首長竜、泳ぐハ虫類や。

1968年に鈴木直さんっていう高校生が、

その化石を家の近くで発見して、

この本を書いた長谷川先生らが発掘してんて。

とにかく日本ではそんな化石が見つかったんは初めてやったから大変や。

どんなに大変やったかは本を読んだらわかるで。

フタバスズキリュウの化石が見つかった後は、

次々と恐竜の化石も見つかってるんやで。

まだまだ見つかるかもしれへん。

化石を見つけるのはおもしろそうやなあ。

それからもっとびっくりすんのは、

長谷川先生が理科ハウスに来てくれはるかもしれへんっていうことやねん。

ほんまにびっくり!ですわ。


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1~4月のほん 2012年

うまれたよ! オタマジャクシ

               関慎太郎/写真  小杉みのり/構成・文        岩崎書店 2011年3月発行                                                                                   

                                         

ぐにょぐにょのゼリーみたいなのにつつまれてるカエルの卵は、

あっというまにオタマジャクシになるねん。

はよ泳げるようにならな、食べられてしまうからやろな。

オタマジャクシにもいろいろな段階があんねん。

顔の横にビラビラしたもんがはえてたり

体の中に足ができてんのが見えたり。

こうやってカエルになっていくんやなあ。

オタマジャクシは「春がきたでー」って教えてくれるんや。

カエルのお母さんは卵を産むために冬眠から目をさますんやて。

冬眠、うらやましいな。

卵のかたまりみてみ、

お母さんよりでかいやん。

どうやっておなかのなかにはいってたんやろな。

生き物は子どもを作るのが仕事みたいに見えるんやけど、ほんまかな。

いやいや、子どもを作るもんを人間が「生き物」ちゅうなまえをつけたんやった。

もし、カエルが卵を産まへんかったらカエルもおらんよーになってしまうから、

それはさみしいな。

でもそんなこと気にしてない人もぎょーさんおるんや。


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9~12月のほん 2011年

ミミズのふしぎ

                       皆越ようせい/写真・文        ポプラ社2004年6月発行                                                                                   

                                          

「なあ、ミミズの顔を思い浮かべてみー」といわれて

ミミズの顔がすぐに浮かんでくるんやったら、

あんた、すごいなあ。

それから、うんち。ミミズのうんちやで!

みたことありまっか。

見たいやろ。

ミミズのおるとこ行ったら、ウンチはすぐにみつかるで。

コロコロのウンチタワーや。

それからたまご。ミミズのたまごやで!

これは見たことないやろ。

この本読んで、写真、見といたらみつけられると思うわ。

そやなかったら、なかなかわからへん。

理科ハウスで展示してたこともあったなあ。

それからミミズのからだ。頭から尻尾(?)までずーっとおんなじとちゃうねんで。

まんなかに「かんたい」っていう帯みたいのがあるんや。

こんどミミズを見つけたら、さがしてみてな。

この本は、でっかい写真でびっくりすることばっかりかいてあるねん。

ミミズなんかどこでもおるのに、なんも知らんかったな。

こんいう本は、ほんまにたのしいなあ。

ぎゃーぎゃーいいながら読んだらええな。

おまけに、この本には10種類ものミミズがのってんねん。

ミミズってぎょーさん種類があったんや。

まいった。まいった。


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5~8月のほん 2011年

モグラはかせの地震たんけん

           松岡達英/作・絵 松村由美子/構成 溝上恵/監修   ポプラ社2006年3月発行                                                                                   

                                          

3月11日におこった東日本大震災、まだおわってへんねんで。

いつ余震がくるかもわからへんし。

関東地方や東海地方で大きな地震が起るかもしれへんねんで。

そのとき、東北地方に来たあんなでっかい津波が逗子海岸にきたら、理科ハウスもあきまへんがな。

水につかってしまうねん。

どこに逃げたらええのんかな。

いつもやったら「地震はどうやって起るか?」なんて

あんまり考えへんやろ。

でも今やったらちょっとは気になるやろ。

そやからこの本を紹介しとくわ。

すごいわかりやすいねん。

地震のしくみはまだまだわからんことがいっぱいあんねんで。

そやけどわかってることもいっぱいあんねん。

私らの足元の地面はいつも動いてる、とか、地震の起る場所はだいたい決まってる、とかや。

これぐらいは知ってたほうがええで。

この本の絵と文を書いてる松岡さんは新潟に住んでてな、2004年の中越地震でものごっつい経験をしてんねん。

そんで『震度7 新潟県中越地震を忘れない』っていう本も書いてはんねんやん。

地震は体験した人の話を聞いたり読んだりするのが一番ええと思うわ。

ほんとやで!


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3月・4月のほん 2011年

ハガワの異常な愛情

                       大羽隆廣 著   芳文社2010年8月発行                                                                                   

                                          

理科ハウスの図書でめちゃ人気なんは、雑誌とマンガや。

今回紹介するんはそのマンガのうちの一冊。

このマンガを見つけたんは、

なんと横須賀の観音崎自然博物館に行ったとき!

受付で売っててん。

「館長がのってます」と説明書きがついてたんで、思わず買うてしもた。

ページをめくって見たら、

ほんまに館長の石鍋さんがマンガになってんねん。

そっくりやーん!


ほんで、このマンガは虫がにがてな新米編集者が、虫オタク漫画家の担当になって、

だんだん虫が平気になっていくっていう話。

登場する虫はカゲロウ、タガメ、トックリバチ、ハサミムシ、ダイコクコガネなどなど。

このうち、3つ以上本物を見たことある人はかなり虫マニアやなあ。

こういうことを虫に詳しい人に言うたらびっくりすんねんで。

虫がにがてな人は増えてまんねんで。

人間は虫よりも人間ばっかり見てるからなあ。

しゃーないわ。

雑誌のRikaTan2月号でも科学マンガの特集やってたわ。

科学を好きになんのに王道なんかないと思うで。

きっかけはなんでもええねん。

おもろいマンガもたくさんありまっせ!


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1月・2月のほん 2011年

Newton別冊 完全理解 周期表 

                      ニュートンプレス   2007年発行                                                                                   

                                          

科学館のショップに行ったらこうてまうねん、ニュートンの別冊。

カラフルで、でっかいイラスト。

わかるように説明したるで!っていう心意気が伝わってくる雑誌や。

こんなむずかしい雑誌は大人しか読まへんやろなと思てたら、ちゃうねん。

子どもらも意外に読むねんなあ。

うっかりしてたら負けまっせ、大人たち。

これ読んで勉強せな。


ほんで「周期表」や。

特大の周期表ポスターのおまけつき。

周期表だけでもいろんなことがわかんねんなあ。

私が高校生の頃に勉強したのとちょっとちがうねんで。

そらそやな、何十年もたってるんやから。

そやから「知ってるでー」みたいに偉そうにしてたらあかんで、大人たち。


この雑誌には一個一個の元素についての説明も書いてあるねん。

これは便利やな。

最後に索引がついてたらもっとよかったけどな。

周期表に書いてある元素の名前は陽子の数で決めてんねん。

たとえば水素は陽子が一個や。

そやけどほんまは水素っていう元素は3種類もあんねんで。

ヘリウムは4種類。

これはそれぞれ原子核の中の中性子の数がちゃうねん。


この種類を全部書いてあるのんが核図表や

理科ハウスに展示してあるから、あとで見といてな。


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9月・10月のほん 2010年

蝶・サナギの謎 

                 文・絵・写真・研究 平賀壯太   トンボ出版   2007年3月発行                                                                                   

                                          

2年前、理科ハウスで「みんなウンチ」っていう企画展をやってん。

部屋のまんなかでアゲハチョウを何匹か飼っててんやん。

サナギになったら緑色になるもんと茶色になるのがあんねん。

おんなじ親から生まれたのに、なんでサナギになるときの色が違うんか、

ふしぎやなあと思ててん。

誰に聞いてもよーわからへん。


そしたら、な、な、なんと、この本はその謎の答えを教えてくれたんや。

ほんまにびっくりしてしもた!

また、その謎解きの方法がすばらしいねんで。ひぇー。

科学に大事なんは仮説をたてることやねん。

こうかなあ、と何を調べたいのか、はっきりせんといかん。

そうせんと実験をどうやったらええのんかわからんようになってしまうからなあ。

この本は説得力あるでえ。

ほんまや、ほんまやとなっとくさせてくれる。


平賀さんは大腸菌なんかのバクテリアの研究をしてはる分子生物学者やねん。

中学生のときにやったアゲハの研究を50年たって再挑戦したんやて。

家の中に研究室作ってはんねん。

チョウがいっぱい飛んでる部屋で平賀さんも寝てるねんて。

すごすぎるやんか。


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7月・8月のほん 2010年

重さと力 

 科学するってどんなこと?

 監文 池内了 絵 スズキコージ

 月刊たくさんのふしぎ 2010年4月号 (第301号) 福音館書店  2010年4月発行                                                                                   

                                          

福音館の『たくさんのふしぎ』シリーズは直球のええ本が多いなあ。

中身がほんまもんやからなあ。

ほんまもんやから、むずかしなってまうねん。しゃーないな。

この本もそやからむずかしゅうなってしもてん。

これ、大人が読む本やろ!と、思てもた。

『なぜ自分には重さがあるのだろう』なんか考えたことあるわけないやん。

重さがあるんはあたりまえやん。

そんなあたりまえのことを不思議に思うかあ? 

もし、それふしぎやなあと思たら、その子どもはごっつい感性の持ち主やな!

アインシュタインは「光って何?」て考えることできる子どもやってんで。

普通の子どもとちょっとちゃうやろ。

光はひかりやん。

あたりまえのことを「あたりまえ」と鵜呑みにせえへんところがすごいねんで。

ニュートンもすごいのは月が落ちてけえへんのはなんで?と考えたからや。

月が空にあるのんがあたりまえと思てるうちはあきまへんねんで。

こうやって世の中をなんでも「あたりまえ」と流さんようにしたら、

もうちょっといろいろ考えるようになるかもしれへんな。

それでも気がつかへん私みたいな大人は、この本を読んで気付かせてもらうのんがええねんよ。


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5月・6月のほん 2010年

マグロをそだてる  

 世界ではじめてクロマグロの完全養殖に成功!

 監修  熊井英水  文 江川多喜雄 絵 高橋和枝

 アリス館      2009年7月発行                                                                                   


クロマグロはホンマグロともいわれてんねん。

いちばんでかい!いちばんおいしい!値段が高い!っていうから、

ほんまもんのマグロや。

この本は、養殖をどないやって成功させたんかっていう話が書いてあんねん。

完全養殖は絶対でけへんで、って言われてたのに、32年間もあきらめへんかってんて。

すごいなあ。

何がたいへんやったかは本を読んでな。

研究には執念が大事やちゅうことやな。

そやけど成功してほんまによかったなあ。

マグロの養殖は絶対日本で成功させなあかんねん。

なんでかってゆうたら、日本ではマグロ(クロマグロだけちゃうで)を一年間に41万トン(410000000㎏)も食べてんねん。

これ、計算したら一人あたり4㎏も食べてることになるやん。

ほんまかー。

そんなに食べてへんで、私は。誰やねん、そんなに食べてんのん。(ネコか?) 

とにかく、こんなにたくさん食べてるから、世界からいろいろ言われんねんやんか。

そやから養殖は必要な技術やなあ。

ほんまにごくろうさんでした!


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3月・4月のほん 2010年

エジソン この人を見よ!歴史をつくった人びと伝20 

 プロジェクト新・偉人伝  著作・編集  ポプラ社  2009年3月発行                                                                                    


科学者に、「なんで科学者になったん?」って聞いたら、

「子どものときに家に科学者の偉人伝があったから」って答える人が

けっこういるんや。

おたくにはありまっか? 偉人伝。

新しく出版された偉人伝がこれ。

マンガあり、歴史背景あり、人脈関係あり、格言ありのいたれりつくせりや。

うちの子ども(高校生) に「科学者の名前5人あげよ」とネプリーグ風に聞いたら、

4人しか言われへんかってん。

理科ハウスに来る小学生に聞いたら「でんじろうさん」って言っちゃったしなあ。

エジソンもすっかり忘れられてまんねん。

大発明家にして大実業家。

電話機の実用化、蓄音機の発明、白熱電灯の実用化、映画のもとになったキネトスコープの発明、

全部で3000の発明もしたんやて。

こんなにあったら、どれが自分の発明かわからんようになりそうやな。

子どものとき「なんで?なんで?」と学校で質問ばっかりしたら、先生から学校に来んといて、って言われたんや。

もっと賢い先生にめぐり会えてたらよかったのになあ。

でもどんな境遇でも偉い人にはなれるんや、ほんまに偉いな。

何で偉い人になれたんか、偉人伝から読みとってな。


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1月・2月のほん 2010年

宇宙においでよ! 

野口聡一 著      講談社 2008年6月発行                                                                                    


この本がおもしろいよ!って教えてくれたんは、理科ハウスによう来てくれる

小学校4年生のN君や。

ほんまにおもしろうてあっという間に読めたで。

なんでかいうたら、

書いたあることが具体的なことばっかりでわかりやすいねん。

宇宙へ飛び立つときのロケットの中での様子、

「いすにぐぐっと押しつけられる」とか、

宇宙ステーションのトイレとおふろがどないなってんのとかや。

とくにびっくりなんは、宇宙船の外へ出て行くときの様子や。

宇宙服にちょっとでも穴があいとったら死んでしまうんや、

宇宙に放り出されたら二度と帰って来られへんねん、とかいう緊張感。

何度も訓練しとっても、やっぱりほんまに宇宙に行くのは大変なことやねんなあ。

野口さんはいま現在も宇宙に行ってるんや!

すごいこっちゃなあ。

あと100年もしたら、月に宇宙基地ができとって簡単に地球と行ったり来たりするようになんのんかなあ。

「ちょっと2年間ほど火星にいってきますわ」とかなんのかなあ。

いったん外へ出たら自分の住んでたとこが、なんぼええとこかっていうのんがようわかるかもしれんなあ。


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11月・12月のほん 2009年

絵とき ゾウの時間とネズミの時間   たくさんのふしぎ傑作集  

本川達雄 著 あべ弘士 絵  福音館書店 1994年4月発行                                                                                      

これはぜったいに読んだほうがええ本や。

読んだことがなかったら、ちょっとはずかしいわ!

くらいの名著やで。

本川博士が「ゾウの時間 ネズミの時間 サイズの生物学」(中央公論社) ちゅう大人向けの本を書いたんは1992年。これがごっつうおもろいっていうんで、

子どものためにも書いてーな、って福音館の人がたのんだんやなあ。

めのつけどころがちゃうなあ。

ほんま、これが大成功やねん。

ほんで、絵をいてんのがあべ弘士さん。

あの有名な旭山動物園の飼育員さんやってんて。

「あらしのよるに」(講談社) の絵もこの人が描いてんねんで。

見たことあるやろ。

なんや、本のなかみを説明する前に書くとこなくなってしまうわ。

とにかくめちゃおもしろいねん。

自然の中にかくれてるきまり(法則)を見つけるっていうのんは、

なんでこんなにわくわくするねんやろなあ。

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9月・10月のほん 2009年

宇宙に秘められた謎  

ルーシー&スティーヴン・ホーキング著 さくまゆみこ訳 佐藤勝彦監修  岩崎書店 2009年7月発行                                                                                      

この本は、去年おすすめした『宇宙への秘密の鍵』のつづきや。

そやからこの本を読んでない人にはわからんかもしれんけど、

ジョージという男の子が主人公の物語なんやで。

今回は太っ腹で話のわかるおばあちゃんや、コンピューターおたくのエメットも登場、

ストーリーは宇宙人からのメッセージを解くとこからはじまるねん。

ハラハラドキドキも心温まる人間ドラマも入っとってやっぱりおもしろかったで。


途中に入ってるコラムを読んでわかったことがあるで。

科学者が月や火星や木星なんかにロケットを飛ばして探査してんのは、ゆくゆく人間が宇宙に住めるようになるかなあと考えてるからやということや。

地球は人間が増えすぎて住みにくうなっていくんちゃうん?

人間はどこまで広がっていくんかなあ。

この本はまだ続きがあるねんて。

ほんまかいな。


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7月・8月のほん 2009年

もしも原子がみえたなら  

板倉聖宣 著 さかたしげゆき 絵  仮説社   2008年11月発行                                                                                      


「物はいったい何でできているのか?」

を考えんのを仕事にしてるのが科学者と哲学者やで。

水は水の粒、鉄は鉄の粒、空気は空気の粒。

そんでええやんか。

長いこと、それでよかったんや。

ところが、水は水素と酸素でできてんねんで、って科学者が言うたから大変や。

ほんまかいな! びっくりやな。

これ、ものすごい大発見やん。

ひょっとしたらほかのもんも、もっと分解できるんやろか。

そうやってどんどんぎょーさんのことわかるようになってんやろなあ。

原子や分子は電子顕微鏡でもみえへんのんやでー、って板倉先生はゆうてるで。

電子顕微鏡で撮った写真、あれでは見たことにはならへんねんなあ。

この本読んだ子どもに、何であんな小さな粒が生き物でもないのにビュンビュン動いたり、接着したわけでもないのにくっついたりするんですかあ?って聞かれたら困るなあ。

って、これ読んでから質問せんといてな。


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5月・6月のほん 2009年

樹液をめぐる昆虫たち わたしの昆虫記  

矢島稔 著 川島逸郎 絵  偕成社   2005年9月発行    
                                                                                 

「この本がおもしろいよ」って教えてくれたんは、この本の挿絵を描いている川島先生や。

川島先生は、理科ハウスでスズメバチの巣を解体してハチのことをぎょうさん教えてくれはった。

あれを見た人はラッキーやったね!

話を本にもどすで。

樹液っていうのんは、木の幹(みき)の表面から出る汁のことやで。

この汁はみんなの好きなカブトムシとかクワガタとかチョウとかが吸いにくる大切なもんや。

汁は木の皮がやぶれてへんかったらでてけえへんやん。

木の皮は勝手にやぶれんのか、誰(だれ)かがやぶってるんか、それがなぞやってんて。

へえー、そんなこともわからんかったんかとびっくりするけど、自然の中に不思議なことは山のようにあって、そやのに調べる人がめちゃ少ないねん。

ボクトウガっていうガが関係してたんやけど、ボクトウガなんてはじめて聞く名前やろ。

そのボクトウガの幼虫は幹の中に住んでるんやて。

ほんで木の皮を食べんねん。

ほら、なぞがとけたやろ!

汁が出てる木を見つけたらよーく観察してみてな。

けど、まだまだ自然の中にはわからんことだらけや!

自然はほんまにワンダーランドやで!!


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3月・4月のほん 2009年

0.1ミリのタイムマシン 地球の過去と未来が化石から見えてくる  

須藤斎(いつき) 著  くもん出版   2008年11月発行


この本のページをパラパラっとめくってみ。

左上にけったいな絵が描いてあるねん。

これ、いったいなんやねん。

丸いのや、冠みたいのや、トゲトゲがついてるのんとか、どのページも全部ちがう絵やんか。

気になってしかたなかったわ。

答えが知りたい人は本を読んだらわかるで。

化石ていうたら恐竜だけやないんや。

三葉虫やアンモナイトともちがうで。

もっとちっこいのんもあるんやなあ。

ちっこい化石を調べるには顕微鏡が必要や。

一日10時間以上も顕微鏡をのぞいてることもあんねんて。

目が疲れそうやなあ。

著者の須藤さんは、化石をていねいに分類して、

新種のケイソウ (植物プランクトンのなかま) を 69種類も見つけはってん。

それが認められて北極の海底(かいてい)掘削(くっさく)の航海に参加することになってんて。

いくら若いゆうてもいろいろ大変やってんな。

研究っていうのんはこうやってやってまんねんっていうええ例や。

研究者になりたい人はこういう本を読んだほうがええで。


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1月・2月のほん 2009年

ライト兄弟はなぜ飛べたのか  紙飛行機で知る成功のひみつ  

土佐幸子 著  さ・え・ら書房   2005年4月発行


飛行機は空中で止まったら落ちてしまうねんで。

前に進まなあかんねん。

前から後ろへの空気の流れの中に入っているから、

ちゃんと空の上に浮いていられんねん。

(そやから、空中で止まることができるトンボは飛行機よりもすごい!)

そこんとこのしくみをわかりやすうに説明してくれてんのがこの本や。

一枚の紙を使って空気の流れについて実験できるようになってんねん。

簡単にできるで。

紙をほんのちょっと曲げるだけでいろんな飛び方をするんや。

びみょーやで。

飛行機を発明したライト兄弟は、自転車やさんや。

飛行機を飛ばす実験のために強い風が吹くキティホークという丘まで出かけてんて。

家から1000kmも離れてんのに。

すごい根性やな。

そんで1903年12月17日、260m、59秒間の飛行に成功したんや!

そのときの見物人は4人しかおらんかったっていう話もあるけど、なんでも最初にやるっていうことは大変やなあ。

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11月・12月のほん 2008年

わたしの研究 「どんぐりの穴のひみつ」  

高柳 芳恵・文 つだかつみ・絵 偕成社 2006年9月発行


アマチュアをなめたらあかん。

どんぐりの穴をここまで追求しはったんはすごいなあ。

しかもこんなにおもしろーに本にしてくれはってんや。

どんぐりに穴があいてんのは、ゾウムシがどんぐりの中に生みつけた卵が幼虫になって外に出てくるときにできるんやで、くらいなことは知ってたけど、ほんまはもっと奥が深いんやなあ。

自然の奥深さを教えてもろたわ。

ほんま。めちゃくちゃおもしろいやん。

ハイイロチョッキリっていう毛のはえた甲虫は、どう見てもイケメンとはちゃうけど、卵を産みつけたどんぐりのついている枝を切り落とすというものすごい賢そうな虫や。

穴を開けた後にお食事までしちゃうというところは、経済観念に敏感な大阪人の心を揺さぶってくれるなあ。

これからはどんぐりをもっとよー見やなあかんわ。

高柳さんは『葉の裏で冬を生きぬくチョウ』という本も書いてはんねん。

調べることの楽しさを充分あじわわせてくれはる。

子どもにはこんな本をぎょーさん読んでほしいなあ。

大学の先生らも負けんと上手に書いてーな。

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9月・10月のほん 2008年

「超能力番組を10倍楽しむ本」  

山本 弘・著   楽工社   2007年3月発行


これ、テレビ番組のヤラセの暴露本やで。

超能力を信じている人が読んだら「えげつなー」て言いたなるやろな。

子どものころ、こんな番組を見てたら、

母ちゃんが、「こんなん、うそにきまってるやろ。しょーもな」てゆうてくれた。

そやからこんな本読まんかて、テレビはうそをつくもんや、て知ってたで。

こういう本を書いて「うそでっせ」て言わんと信じてしまう大人も増えてんねんやろな。

超能力って流行る時代ってあるねんなあ。

石原純の資料の中に『千里眼実験録』(藤教篤・藤原咲平・著 大日本図書 明治44年発行)ていう超能力がほんまかどうか調べるための公開実験について書いた本があんねん。

世に有名な「千里眼事件」や。

超能力をもつ女の人がいて、念写ができるって有名になったんや。

東大の心理学の先生や京大の医学部の先生らが信じて大きな騒ぎとなった事件。

超能力についてはいまだになんもわかってへんのんやで。科学的にな。

科学的に証明するていうのはほんまに大変なんや。

科学者は疑うのが仕事やねん。

そやから嫌われるんやな。

夢がないとか言われるけど、真実を知りたいだけやねんで。

ほんま。

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7月・8月のほん 2008年

「ダーウィンのミミズの研究」 たくさんのふしぎ傑作集 

新妻昭夫・文 杉田比呂美・絵 福音館書店


ダーウィンてゆうたら「進化論」でちょー有名やん。

けど「ミミズの研究」をした人としても有名やねんて。

知らんかったなあ。

40年以上も研究してんて。

ようあきひんなあ。

びっくりや!


それよりもっとすごいのはミミズや!

土をつくるんや。

土とゆうても、それはミミズの糞やで。

ダーウィン先生の調べたのでは、29年間で深さ17.5センチメートルもつもってん。

1年間にしたら約6ミリメートルや。

いったいミミズは何匹おったんかな。

ダーウィン先生は1881年に死んでしもたけど、

その後100年以上たってるやろ。

その実験してた場所はどうなったんかいな、と思たんがこの本を書いた新妻さんや。

イギリスのダーウィンの家まで行って、土をほり返してみたんやで。

これもすごいことやな。

その結果を知りたい人はこの本、読んでな。


ミミズの糞は、理科ハウスのトイレにも展示してるからよう見てや。

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5月・6月のほん 2008年 

「宇宙への秘密の鍵」  

ルーシー&スティーブン・ホーキング著

さくまゆみこ訳 佐藤勝彦監修 岩崎書店


「ハリー・ポッター」シリーズみたいなハラハラドキドキもんの冒険物語やで。

おもろいからあっというまに読めるで。

この本を書いた人は、かの有名な宇宙理論物理学者、スティーブン・ホーキングとその娘さんのルーシー・ホーキング。

ホーキング博士は、いつも子どもらからブラックホールについてさんざ質問されるんで、

専門用語を使わんと説明するのにこの本を書いたんやって。


主人公ジョージの親は、「科学や発見が生み出した文明の利器が地球を汚している」と思うてて、

そういうもんは使わんと暮らしていかなあかんと思ってるんや。

そやから、ジョージの家には、洗濯機も電話もあらへんし、灯りはろうそくやねん。

ジョージがほんまにほしかったんは、コンピュータやってんけど、こんな親やから、言われへんねんなあ。


隣の家に住んでるアニーとその父エリックは正体不明の変わりもんや。

アニーの家でジョージが見たんは、しゃべるコンピュータ「コスモス」。

このコンピュータはただもんやない。

宇宙への扉をだせるんやで。

ほんで、アニーのせいでジョージはいっしょに宇宙へ飛ばされてしまうねん。

宇宙へ行ったら土星とか木星とか見物するんやけど、地球に帰れへんようになってしまうねん。・・・・

あとはあこの本読んでな。


この本はフィクションやけど、物語の中にちりばめられた宇宙の写真や解説がわかりやすく書かれているので、

そういうことをちゃんと知りたい人におすすめや。


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